台湾中国語(台湾華語)と中国語の違いは?台湾華語の特徴を解説!

JAPANESEAugust 25, 2023 15:44

台湾で働きたいと考える時に気になるのは、現地の言語事情。台湾では、中国とは違う中国語が使われていることをご存知でしたか?台湾で主に話される中国語は「台湾中国語(台湾華語)」と呼ばれ、中国本土で使われる中国語とは、表記や発音などに様々な違いが見られます。

今回は、台湾での就職を視野に、語学を勉強しようと思っている人にぜひおすすめな「台湾華語」の特徴について詳しく解説していきます。

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1.台湾で話されている中国語とは?

中国本土でも、四川語や上海語などの方言が存在するように、台湾でも地域によって異なる表現や文化があり、違いを理解しながら言語を学ぶことが大切です。ここでは、台湾で話される「台湾華語」と「台湾語」についてご紹介します。

台湾の公用語は「台湾華語」

台湾の公用語として用いられる「台湾華語」は、一般的に「國語」とも呼ばれ、1940年代以降に台湾で使用され始めました。義務教育も台湾華語で実施されており、現在の台湾で最もポピュラーな言語です。

台湾華語は中国語(普通話)と言語ベースが同じであるため、台湾人と中国人の会話は基本的には通じます。

主に台湾南部で話される「台湾語」

台湾では、公用語の台湾華語以外にも、主に台湾南部で話されている「台湾語」と呼ばれる言語があります。台湾語と台湾華語は、会話が成立しないほど、発音などに違いが見られます。

台湾語は、台湾南部の高齢者の方を中心に使用頻度が高い傾向にあり、台北など都心部では台湾語を話せない人も多くいます。

繁体字と簡体字の違い

中国語の漢字表記には、「繁体字」と「簡体字」の2種類が存在し、国や地域によって使用される字体が異なります。

①繁体字
繁体字は、正体字とも呼ばれ、従来より使用されてきた伝統的な字体で、画数が多いことが特徴です。台湾で話される台湾華語は、繁体字を使って表現します。繁体字は台湾のほか、香港やマカオで使用されています。

②簡体字
簡体字は、従来の漢字である繁体字が簡略化され、1950年代の「文字改革」により制定されました。画数が少ないことが特徴で、中国本土のほかシンガポールやマレーシアでも使用されています。

【日本語、繁体字、簡体字の表記の違い】

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2.台湾華語の特徴

台湾で話される台湾華語には、先にご紹介した漢字表記のほかにも、発音や声調、表現において、中国本土で話される中国語(普通話)との違いがあります。ここでは台湾華語の主な特徴についてご紹介します。

巻き舌音が少ない

普通話では、「そり舌音」と呼ばれる、舌を巻いて発音する子音ch、sh、zh、rがあります。そり舌音は日本にはない発音のため、多くの日本人が中国語を学習する際に苦戦しています。

一方で、台湾華語では、この発音を舌をあまり巻かずに発音するため、日本人にとっても学習しやすい傾向があると言えるでしょう。

中国語と声調や発音が異なる単語がある

台湾華語には、一部ではありますが、普通話と声調や発音が異なる単語があり、ここでは代表的なものをいくつかご紹介します。

①声調が異なる単語

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企業 企業(qì yè) 企业(qǐ yè)
危険 危險(wéi xuǎn) 危险(wēi xuǎn)

 

②発音が異なる単語

 

日本語 繁体字 簡体字
ごみ 垃圾(lè sè) 垃圾(lā jī)
危険 血液 (xiě yì) 血液 (xuè yè)


ピンインの代わりに発音記号「ボポモフォ」を使用

外国語を学ぶ時に、まず始めに学ぶことが多い発音。中国語の普通話では、「ピンイン(拼音)」と呼ばれるローマ字で発音を表す発音記号を用います。一方台湾では、この発音記号を使わずに、「ボポモフォ(bo po mo fo)」と呼ばれる注音符号でその発音を表しています。

ボポモフォは37字からなり、子音21字と母音16字で構成されています。頭文字の4文字からボポモフォと呼ばれており、多くの台湾人はピンインではなくボポモフォを発音記号として使っています。台湾華語を学ぶ場合、ボポモフォも合わせて覚えることがおすすめです。

中国語と台湾華語で単語も違う

声調や発音のほか、台湾華語と普通話では、同じ意味を示す言葉でも、単語の表現が異なる場合があります。日常生活でよく使う挨拶についても、表現の違いが見られます。ここでは代表的なものを3つご紹介します。

日本語 繁体字 簡体字
おはよう 早安 早上好
地下鉄 捷運 地铁
トマト 番茄 西红柿

 

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3.台湾の仕事において使用される言語

台湾では公用語である台湾華語が主に使われており、ビジネスの場においても、基本的には台湾華語が用いられます。そのため、台湾で仕事をする場合は、台湾華語を少しでも学んでおくことで、現地の台湾人とのコミュニケーションを円滑に進めることができます。

ここでは、台湾で仕事を進める際に言語面で注意した方がよいことについて解説します。

台湾華語と中国語を混同しないように

これまでご紹介してきたように、中国語本土の普通話と台湾華語には、漢字表記はもちろん、発音や単語の表現にもさまざまな違いが存在します。台湾でのビジネスの場では、普通話が通じないということはありませんが、現地で仕事をする際は、なるべく台湾華語と普通話を混同しないことをおすすめします。

また、契約書の締結など、ビジネスの場においては正確な台湾華語を求められる場面が出てくるため、事前にそのような場面を把握しておくことが大切です。

4.台湾華語と中国語にはさまざまな違いがある!台湾華語を学んで、台湾でのビジネスに活かしましょう

台湾華語と中国本土で話される普通話には、多くの違いがあることがわかりました。台湾で普通話が全く通じないということはありませんが、現地で使われる言語を尊重することが仕事の場面でも鍵となるでしょう。

海外で仕事をする場合、言語事情は避けては通れない課題となりますが、現地で話される言語を少しでも学び、文化を理解しようとする姿勢が大切になります。

台湾での就職を検討される場合は、ぜひ台湾華語を学習し、現地での仕事の場面で活かしてみてはいかがでしょうか。

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